SSブログ

主蒸気管の追加2(製作) [改造(本体) 煙室]

図面も出来上がったことから製作に取りかかります。今回の主蒸気管の追加ですが本題の主蒸気
管の追加だけで無く、組立上残っている火の粉止め組立の取付等、煙室回りの組立としても完成
させていきます。

・ジョイント用パーツの切り出し
ジョイント部分はタミヤのプラ板やプラ棒を使用して製作していきます。フランジ部分は1mm
厚のプラ板を8mm角に切り出して、管部分は5mmのプラ棒を2mmの長さにカットします。
DSC09401.jpg

・ジョイント部の組立
8mm角に切り出した1mmのプラ板ですが四隅にRを付けて角を面取りします。また、四隅には
プラのダミーボルトをディティールアップとして接着しています。
フランジの中央に管部分であるプラ棒を接着し、接着剤硬化後に主蒸気管である電線の芯線を
通すために1.2mmの穴を空けておきます。
DSC09403.jpg

・過熱管寄せへの穴開け
上記の通りフランジには電線の芯線が通ります。この芯線は過熱管寄せも貫通し過熱管寄せの
内側で固定します。穴位置は図面通りの位置に空けます。
DSC09404.jpg

・電線の取付
まずはフランジと過熱管の穴位置を合わせて、合成ゴム系の接着剤でフランジを接着しておき
ます。(穴位置がずれないように、写真の通りにドリルを逆さに通しておきます)
DSC09405.jpg
DSC09438.jpg
接着後にフランジの穴から電線の芯線を過熱管寄せの内側へ通して、適当な真鍮板のかけらに
1.2mmの穴を空けて、それに通して芯線を引っ張りながら芯線と真鍮板のかけらを半田付けし
て芯線を固定して完成です。電線長さは適当な長さ(10cmぐらい)でカットしておきます。
DSC09440.jpg
DSC09439.jpg

・煙室胴への穴開け
今回D51の場合、煙室内に主蒸気管を受ける台座は作らず煙室の壁面に穴を空けて主蒸気管を
貫通させる工法をとりますから、そのための穴を空けます。
位置的には煙突と同一位置で、ランニングボード面から3.5mm上がった高さとなります。
ランニング・ボードの高さですが煙室胴を仮にボイラーに組付け、更にランニング・ボードも
付けてランニング・ボードから細い油性ペンでラインを引いてランニング・ボードの高さを割り
出します。
煙突の中心は図面から煙室胴の端から45mmと判っていますからケガキ線から45mmの位置に
垂直にラインを引き、交点から3.5mm上がった位置が穴開けの中心となります。
DSC09441.jpg
まずは4mm程度の穴を空けて、ドリルを立てる感じに穴を縦長にしていき5mmドリルで縦長の
穴にしてからヤスリで仕上げていきます。写真は汚く穴が空いていますがパイプカバーで隠れ
ますので気にしなくて構いません。
DSC09444.jpg

・煙室管板やその他パーツを塗装する
組立後の塗装は無理なのでこの段階で塗装しておきます。
DSC09443.jpg

・ボイラー・ジョイントの固定
煙室胴部分を完成させるために固定していなかったボイラー・ジョイントを固定します。
当初はボイラーの組立に合わせてボイラーと煙室胴の隙間を最小限にするため工程的には先に
していましたが、ボイラー・バンドで隠れること、ある程度位置を追い込んでおけば何とか
なることが判ったので、今回の作業で行う事としました。固定は以下の方法で行います。
ボイラー・ジョイントを外したら、ジョイントの上部のあたりで縁から5mmの位置にマーキン
グをします。ちょうど5mmの位置が組立上のセンター位置となります。
ジョイントが外された煙室胴ですが、ジョイントと接する部分にエポキシ接着剤を全周に対し
て塗っておきジョイントを再度嵌め込みビスを固定します。その後、目印の5mmの位置にジョ
イントと煙室胴の縁を合わせて、マスキングテープで硬化するまで固定します。
(丸のところに5mmの目印があります)
DSC09400.jpg

・煙室管板組立を取付る
本来ならばボイラー組立で合体するのですが、この段階で固定して1つのブロックとして組立
ててこのブロックとして完成させます。
なお煙室管板自体は、ボイラー脇の穴から、タッピングビスを使用しての固定ではありますが
今回、エポキシ接着剤を使用してボイラー・ジョイントに固定してしまいます。この時にタッ
ピングビス用の穴位置を写真の通りに合わせておきます。
この作業の時に絶対にヘッドライト用のメッセンジャーワイヤーを忘れずに通してください
作業の便宜上取外していますが、この部分の組立後はメッセンジャーワイヤを通すことは出来
なくなります。
DSC09445.jpg

・主蒸気管の固定
まずは電線を意図とした形になるように曲げていき煙室から外に延ばしていきます。垂直に降り
る形で配置が決まったら煙室の外側から電線と煙室胴が接する所に瞬間接着剤を付けて仮固定
します。その後に外側からエポキシ接着剤で肉盛りする感じで接着部分を補強します。
DSC09483.jpg
エポキシ接着剤が硬化したらランニング・ボードのラインで電線をカットします。適当な長さ
でも良さそうですが、ランニング・ボードを取付る際に電線が干渉しますからボード面の高さでカットします。
DSC09488.jpg

・火の粉止めの取付
よいよ火の粉止めの取付となります、火の粉止めの接着面(ペチコート部分になります)にエポ
キシ接着剤を塗布し接着を行いますが、取付時に煙室の底部に着く吐出管を火の粉止めに通し忘
れないようにしてください。

また、火の粉止めの金網部分の接合面を真裏になるように取付向きも合わせてください。
硬化後に吐出管を4本のビスで固定して取付は完了です。
DSC09489.jpg

・ロックバー(かんぬき)の取付
ロックバーの両端にエポキシ接着剤を付けて煙室に取り付けます、位置はリング部分にガイド
があるのでシックリと固定できる位置が見つかると思ます。その位置に位置決めして、接着剤
の硬化を待ちます。

・ディフレクター用ステーの穴を塞ぐ
以前の書き込みでディフレクターのステーの取付が初期型(ナメクジ)になってい事をご紹介
しましたが今回の作業で、この穴も塞ぐことにします。
上記のロックバーでエポキシ接着剤で接着作業をしているので、余っている接着剤をステー用
の穴に詰め込んでしまい、穴を塞いでしまいます。
接着剤硬化後にカッターで接着剤を削り出して、表面を平らにします。
DSC09490.jpg

これで煙室胴関連の改造は完了しました。ただ、煙室内の給水温め器の配管用の内部隔壁を
省略しました^^;追加を考えましたが目立たない部分でもあるのと結構配管との取合いが
難しく(計算上かなり厳しい位置への取付)取止めと言う事にしました。
と言えども、ここまで改造するとリアリティあります、納得の改造というところです。
次回からボイラー関連の改造作業に取りかかります、早いところボイラー関連を片付けないと
基本製作編とのバランスが取りづらいのでピッチを上げて進めていきます。

作業が終了したと言う事で
本日、これにて休工。

nice!(36)  コメント(17) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 36

コメント 17

take-y

こんにちは!

煙室内部もこれで完成ですね(*^_^*)
すばらしい!

あと、配管収納部の隔壁は、火の粉止めの奥に隠れてしまう過熱管ほどではないですが目立たないものではありますね。まあ私は付けましたが取り付けるとハンドレールステーへのアクセスが出来なくなるなど確かに面倒は多いです(^_^;)


by take-y (2012-12-22 14:56) 

まー坊

煙室の作業、本当にリアルな出来栄えで素晴らしいですね。
by まー坊 (2012-12-22 15:25) 

RYUJI

いや~、いよいよ待ちに待った完成ですね、煙室内部。
素晴らしいです!
いつものように豊富な説明、寸法、写真、おかげで追いていけそうな気がします。
ありがとうございます。
実際はなかなか大変なんですが…
色も違うのもいいですね、黒だとわかんなくなりますから。
それぞれの色は具体的には何でしょうか?既出?

これだけのディティール、具体的なアイディアはまだまだですが側面を開けたい夢想・妄想は捨て切れていません(^^;
by RYUJI (2012-12-22 17:40) 

kinkin

>ALL
こんばんは、いつもご覧頂きありがとうございます。
外出してため今のご返事となりました、スミマセンm(_ _)m

>take-yさん
自分はハンドレールノブはビスレス加工してしまいましたが、隔壁は、いざ設計
始めると矛盾や追い込み不足による、かなりのこれまでの改造の修正作業となり
正直挫折しました^^;
最終的には省いても良いかなと言う事で、今回の記事アップとなりました。

>まー坊さん
これで何とか煙室胴はまとまったでしょうか、まだ若干手をかけたいところはある
のですが、持ち越しにします。

>RYUJIさん
C62は本体色と同じセミグロスブラックを使いましたが、D51は焼けただれた
錆びた表面をと思い、別の色にしました。
タミヤの型番で、スプレーはTS-1、筆塗りはXF-64のレッドブラウンとなります。
側面等を開けることに関しては、申し訳ないですが自分はこれで留めたいと思って
います。
実機のリアル縮小モデルを作り込むのが目的で製作していますのでご理解下さい。

by kinkin (2012-12-22 20:46) 

YUTAじい

おはようございます。
一つ大仕事完了・・・お疲れ様です、流石です!
「D51「も51号迄到着、そろそろ手を付けたいとは・・・「赤城」年末までにはと。
クリスマス・正月準備で妻の顔色を窺いながらです。(笑)
by YUTAじい (2012-12-23 07:12) 

kinkin

>YUTAじいさん
おはようございます、いつもご覧頂きありがとうございます。
そうですね、年の瀬カミさんは大掃除やら年末の準備やらで忙しく動きまくって
いる中、自分は模型作りと言うのも気まずいですよね^^;
やるべき事を片付けてから模型作りは手掛けるようにした方が良さそうですね。
by kinkin (2012-12-23 07:23) 

macinu

本日も細やかな作業の数々!感服致します。
by macinu (2012-12-23 14:31) 

kinkin

>macinuさん
こんにちは、いつもご覧頂きありがとうございます。
また一つ関門を突破しました、まだまだ続きます。それにしても疲れるぅ・・・
まっ好きでやっているのですから不満は無いのですが^^;
by kinkin (2012-12-23 15:38) 

pandan

今回もミリ単位の作業〜
全部出来上がるのが楽しみです。
by pandan (2012-12-24 06:13) 

kinkin

>pandanさん
おはようございます、いつもご覧頂きありがとうございます。
ミリ単位の作業は一応ここまでで、次回以降は手作業での仕上げ作業が待って
います。(ボイラー脇のビスを隠し、真鍮板の継ぎ目を無くしてしまいます。)
by kinkin (2012-12-24 06:53) 

駅員3

何時もながら大変参考になります!
いつの日か作る時に[冷や汗][あせあせ(飛び散る汗)]
by 駅員3 (2012-12-24 19:34) 

TOM2

材料の選択が絶妙ですね。 素晴らしい!
by TOM2 (2012-12-25 02:45) 

kinkin

>駅員3さん
おはようございます、いつもご覧頂きありがとうございます。
D51購入されているならば、どんどん参考にして下さいね。役に立てば幸いです。

>TOM2さん
おはようございます、いつもご覧頂きありがとうございます。
基本は真鍮ですが、ケースバイケースで材料はチョイスしています。
設計編でご紹介した主蒸気管代わりの電線や、過熱管寄せのフランジ部分を
プラ板で作るなど、加工性や入手性等を考慮し出来るだけ簡単に作業出来るよう
考えています。正直オール真鍮での製作は自分は無理なもので^^;

by kinkin (2012-12-25 05:29) 

pandan

Merry Christmas♪
by pandan (2012-12-25 06:34) 

kinkin

>pandanさん
Thank's visit my blog , every time.
Merry Christmas ! you too.
by kinkin (2012-12-25 09:22) 

リキマルコ

ひえ~~!細かくて観ているだけで肩に力が入っちゃいます(^^;)
お疲れさまでした♪
by リキマルコ (2012-12-25 12:02) 

kinkin

>リキマルコさん
こんにちは、いつもご覧頂きありがとうございます。
堅い説明になりがちですが、肩の力抜いてご覧くださいね^^;
by kinkin (2012-12-25 13:15) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。