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給水温め器の帯改造 [改造(本体) 給水温め器]

D51製作が始まって最初の具体的な改造記事となります。最初の改造は、前回の煙室胴
関連組立でお知らせしたように、給水温め器回りの改造ですが、この給水温め器の両端に
ある真鍮の帯を、もっとリアルに再現したいと思います。

なお、小生の改造記事を参考に改造を行って失敗しても、いかなる場合も小生は責任を
負いません、小生のblogを読んで頂いている方は、ご理解ある方とは思いますが、一応ここに
記させて頂きます。

では、作業開始。

・どうやって帯を作るか
この部分ですが薄い真鍮版を帯状に切り出すのも限界があります、いくら金切り鋏や押し切り
など使っても道具に限界があり、作り込むことが出来ません。
なので、ここは売っている物を使う事にします、物は珊瑚模型の1/24用パーツの「No.49-8 表示
板セット」です。
DSC08124.jpg
ただ、このパーツ全てを使うわけでは無く、あくまでも真鍮の帯だけ(何と勿体ない使い方^^;)
です。
他のエッチングパーツも付いているのですが、イマイチ「帯に短し襷に長し」と言う感じで、唯一
C62で使ったのは、コンプレッサーの機銘板だけでした。(珊瑚模型さん勿体ない使い方で
スミマセン)

・帯部分を削り出す
幅が1.5mmある帯部分をヤスリで削り出して平らにしてしまいます。多少は関係ないところに
傷を付けたくないので注意しながら作業を進めます。
削り出し後の状態が写真のようになります、削り出しの仕上げは紙やすりでの研ぎ作業で表面を
なめらかにします。(片側だけ削った状態です)
簡単に書いていますけど、この作業は結構骨が折れます。間違いなく腕が疲れる力仕事(1時間)
となりますから・・・・^^;
DSC08127.jpg

・温め器の両サイドのパーツと本体との段差がある
帯部分があったので気付きませんでしたが、両サイドのパーツを取付たら微妙に段差があること
が判り、やはり綺麗に仕上げるためには、この段差を何とかしたいところですので、パテ埋めで
整形を行う事にします。
DSC08128.jpg

DSC08131.jpg・金属パテで整形(パテ埋め)
整形する前にサイドのパーツと本体の高さが
所々違っているので、ヤスリでサイドのパーツの
高さまで本体側をヤスリで同じ高さに削り出し
ます、逆に本体側が低い部分はそのままにします。
使用するパテですが、自動車用のパテを購入して
あるのでこれを使用してみます
さすが色々と工作はやっているものの金属のパテ
盛りは初めて(プラモデルのパテ盛りは散々やって
います^^;)ちょっと勝手が違い、硬化がやけに早い
みたい、気持ち硬化剤は少なめの方が良いみたい
でした。
パテで目地を埋めるようにちょっと広めにパテ付属の
ヘラでパテを盛っていきます、この作業は車の板金
作業と変わらない感じです。
硬化を待って紙ヤスリの#100で整形(必ずあて板を
使って下さい)、#400で表面を水研ぎ、#1000で
仕上げの水研ぎと言う順序を重ねて写真のように
なりました。青の部分がパテで段差が埋まったところ
です。
DSC08129.jpg

・帯部分にマスキング
帯自体が1.5mmなので、これより細い幅の1mmでマスキングを施します、何でマスキング作業
かと思う方も居られるかと思いますが、このマスキング部分を利用して帯を接着するので必要
なんです。
また幅は同じ1.5mmにした場合には、部分的に未塗装部分が見える場所が出てくるので巻付
ける帯より細めにしています。

・パーツを組立る
「あれ?基本製作で組んでいたよね」と思われた方、実はあれは両面テープで仮固定していたん
です。
基本製作の写真を撮る都合上、仮組みしていました。
またまた作業の小変更です、給水温め器を煙室胴に仮付けするまでは同じですが、管継ぎ手は
まだ接着せず、蒸気管のみ管継ぎ手に接着します。管継ぎ手まで接着すると、真鍮の帯巻きが
やりずらいんです・・・とは言え塗装は仮組みしたまま行います、接着だけ後回しにしました。^^;

・いざ塗装
自分はここでD51としては初めての塗装作業となります、塗装方法も前回ご説明した通りですので
省略します。

・帯の取付
帯を仮に巻いて丁度1周する長さで切り出します、マスキングを剥がした後に接着剤を付けた
後に本体に巻き付けます。この時、巻き始めは温め器の真裏から行います。
接着剤は瞬間接着剤で接着しました、ちょっと白濁化が気になりましたが、パテ部分が嫌気性
では硬化しないのでやむなしと言うところです。

完成です、こんな感じに仕上がりました。
DSC08133.jpg
やはりディティール感が違いのがお判りでしょうか、元の膨らみで表現した物はちょっと野暮った
さが、ありますが、こちらの方がスッキリと纏まった感じがあるかと思います(自分だけ??)
それにしても、削り出し作業とパテ盛り後の整形作業は些か腕が疲れました。
さてと、作業もおしまいだし、これで切り上げることにまします。

本日、これにて休工。

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まー坊

自動車用のパテを使用するとは・・・ さすが!
プラモのパテ埋めよりも労力をかなり要しそうで大変ですね。
完成まで先は長いですが、今後も楽しみにしています。
by まー坊 (2012-02-04 20:36) 

take-y

 うーむ なんと埋めて再形成をは手が込んでます(^_^;)
 
 なんか期せずしてkinkinさんのとこtp同じ日に同じ場所の改装記事になってしまったのですが うちのは 金色にしただけですがこちらの方がリアルですね
by take-y (2012-02-04 23:41) 

鉄爺

コンバンワ、いよいよ本格的に始まりましたね。
給水温め器の改造参考になりました。自分も同じ様な改造を考えていましので、 ・・・ それにしても給水温め器本体と左右の蓋の寸法が違うとは、チョット驚きました。 私の場合、半田で組むつもりでしたので、何らかの対応をしなければなりません。 それと金属の接着を接着剤でと言うのは、今まで経験がないのでチョット不安でもあります。 まぁ設計図と実車で寸法のチェックをして、対策を考えます。   これからも参考にさせて頂きますので、宜しくお願い致します。
by 鉄爺 (2012-02-05 00:17) 

kinkin

>まー坊さん
いつもご覧頂きありがとうございます。
プラモじゃ無いんで、プラパテは考えませんでした、また金属なんで、ちゃんと
剥がれずに使えるかと言った心配もありましたし・・・^^;

>take-yさん
いつもご覧頂きありがとうございます。
ははは、いま take-yさんのblog拝見してきました、同じ事やっていたんですね
給水温め器を全塗装した方は take-yさんの方法が良いのかと思います。

>鉄爺さん
いつもご覧頂きありがとうございます。
全て半田付けでしょうか、凄いの一言です。NやHOはたまたミニチュアの
ライブスチームじゃないんで、強度的に問題が無いところは接着で組立ています。
自分も最初は同径と思っていましたが、そこまで精度は無かったみたいですね
組んで初めて気付いたという所です。
それにしても給水温め器の両サイドのパーツを半田付け(と言うよりロウ付け)
するって、トーチでも使わないと無理ですね、熱が逃げちゃって・・・・
あと模型の寸法ですがC62の時もそうですが、実車と部分部分で寸法が
違っているので、厳密に1/24では無いです、他のパーツとのバランスを見ながら
行う必要がありますよ、ご参考に。

by kinkin (2012-02-05 06:55) 

YUTAじい

おはようございます。
なるほど・・・金属パテですか、仕上がりも綺麗で勉強になります。
車も金属・D51も金属、納得できます。(4・5号到着です)
by YUTAじい (2012-02-05 07:19) 

kinkin

>YUTAじいさん
いつもご覧頂きありがとうございます。
径の違いは想定外でしたね(もう化石化したかなこの言葉^^;)、もともと
他の部分でパテは使う予定だったのですが、まさか初っぱなで使うとは
思いもしていませんでした。
丁度良い、パテを使う練習だったような感じがします^^;
by kinkin (2012-02-05 07:41) 

駅員3

なるほど、パーツの流用ですか!
参考になります[わーい(嬉しい顔)][ぴかぴか(新しい)]
by 駅員3 (2012-02-06 17:18) 

kinkin

>駅員3さん
いつもご覧頂きありがとうございます。
この帯はC62で色々なところで使用しています、真鍮帯部分はこれを使用して
全て追加工しています。(元空気溜、コンプレッサー、給水ポンプ)
重宝しているパーツですね。(本文通りエッチングパーツがもったいないですが)
by kinkin (2012-02-06 18:44) 

david

いつもご訪問有難うございます。
あらためて貴殿のブログを見ているんだけど、水タンクの塗装など本物を作っているような感覚、驚きます。
by david (2012-02-07 09:53) 

kinkin

>davidさん
いつもご覧頂きありがとうございます。
出来る限り実機に近づけたいと思い改造を進めています、 これからも期待を
裏切らないよう、製作を続けていきますので、宜しくお願いします。
by kinkin (2012-02-07 14:26) 

けんざえもん

あやうく、あたため器をハンダ付けしてしまうところでした。
ほかでも使うと思ったので真鍮板を注文しました。
写真とかみてたのですが、実機も板を巻いていたのでしょうか

真似をさせていただきました。今ゴリゴリけずっております
by けんざえもん (2012-02-07 22:49) 

kinkin

>けんざえもんさん
コメント頂きありがとうございます。
D51に限らず帯は後付けに見えます、良く見ると帯の端をビス等で帯を固定して
いるのが判ります。
帯は自作でしょうか、頑張って下さい。一度トライしましたが失敗の連続で自分は
諦めちゃいました^^;
by kinkin (2012-02-08 05:17) 

RYUJI

kinkin様
はじめまして

D51製作を始めるのにあたって、参考にとネット上の多くの方のC62製作ブログを読み漁りました。ためになりました。
なかでもkinkin様の分かりやすい丁寧な記録、知識、発想そして何より改造への熱情には感嘆致しました。

さて、スレ違いの質問で恐縮なのですが、
デアゴスティーニD51が走行・自走するための既製品的な(、知識も経験も無いので、)ユニットが存在するのであればご教示願えないでしょうか。

ユーチューブでデアゴスティーニC62が走行するのを見て感動してしまったのです。
ネットで検索しても走行・自走のための製作記録は発見出来ませんでした。

走行製作はやらないと明言されているkinkin様にこうした質問は筋違いで申し訳ありません。

質問の性格?上、メールしたかったのですがOutLookは使用したくないので出来ませんでした。メルアドの表記は難しいのでしょうね。
by RYUJI (2012-02-08 11:45) 

kinkin

>RYUJIさん
はじめまして、そしてコメントありがとうございます。
C62の自走についてですが、珊瑚模型から自走用改造パーツ及びレールが
販売されています。(さすがD51はまだ)
ただし、レールは直線だけだったように記憶しています。また、モーターへの
電源は第3軌条を設けての給電となります。
パーツ番号で言うと1/24用パーツのNo.50シリーズとなります。
宜しくお願いします。
by kinkin (2012-02-08 12:01) 

けんざえもん

こんばんは、さっそく帯を自作して取り付けてみました。
お暇なおり、お立ちよりください。

少し幅が広くなってしまった感じがしましたが、M2では限界でした
おもったよりうまくいきました。

by けんざえもん (2012-02-08 20:19) 

kinkin

>けんざえもんさん
先ほどblog拝見させて頂きました、帯の切り出しは天晴れですね。
でも、何度も失敗を重ねての帯の切り出しだったのではと推測します。
大変だったのではないでしょうか。
今後とも宜しくお願いします。
by kinkin (2012-02-08 21:01) 

RYUJI

kinkin様

早速のご回答、ありがとうございます。

いつの日か、敷居が高い珊瑚模型さんですが行ってみます。
by RYUJI (2012-02-08 23:43) 

kinkin

>RYUJIさん
Youtubeでの画像で実走させている物ってモーターから延々とコードを延ばし
パワーパック直付けで動かしている方が殆どですね。
珊瑚の第3軌条方式ですがスマートにまとまっていますよ、お店にデモ用の
実機が発売当初は置いてありました。

by kinkin (2012-02-09 05:31) 

おはようございます

いろいろやってみて、コツがつかめました。
まず、ノコギリは出来るだけ歯の細かいのを使ってアサリの小さいものを
使えば、時間がかかりますがきれいに切断できます

また、厚みも0.5mmが切りやすいようです。これより薄いと切った時
真っすぐきれなかったり、タップも立ちません。
厚いと、曲げたりするのが大変でした。
薄い場合は、いらない薄い板に両面テープをはって、真鍮板を貼り
板ごと切ると楽です。CDROMのケースの蓋をよく使ってます

改造には、リューターと丸のこ盤は欠かせないような気がします

by おはようございます (2012-02-09 08:44) 

kinkin

>おはようございます(けんざえもんさんかな?)さん
なるほど、そうすれば真鍮板が跳ねる事は無いですね、またタップを立てるとなると
0.5mmは必要ですからね。
by kinkin (2012-02-09 09:03) 

けんざえもん

すみません。私です。

ちなみに、両面テープの糊は、ZIPPOライターのオイルで
きれいにとれます。あと、除光液(マニキュアと取るやつ)でもきれいにとれます。いずれも100円均一で入手可能です。



by けんざえもん (2012-02-09 10:55) 

kinkin

>けんざえもんさん
やっぱり・・・・
この手の糊は、ベンジンで拭いちゃっています^^;
by kinkin (2012-02-09 12:47) 

RYUJI

kinkin 様
>Youtubeでの画像で実走させている物ってモーターから延々とコードを延ばしパワーパック直付けで動かしている方が殆どですね。
珊瑚の第3軌条方式ですがスマートにまとまっていますよ、

Youtubeで見たのは確かにそうでした。
パワーパック直付け,と言うんですか。
それにしてもコードレスとはスマート!グッド!

しかし、そうなると価格が心配になってきました。
およそ、いくらくらいの価格だったのでしょうか?
レールも高いんでしょうね。
もし、この質問、問題あればスルーなさってもかまいません。

第3軌条方式、って何?なのが悲しいです(^^



by RYUJI (2012-02-10 01:10) 

kinkin

>RYUJI
パーツの価格ですが、1.8mのレール付きのセットで11,660円です。
でも、これってC62専用です。
第3軌条ですが、実際の地下鉄でも採用されている方法で3番目のレールを使い
給電する方法です。
実際の地下鉄は、走行用のレールの外側に第3軌条がありますが、珊瑚の
第3軌条は走行用レールの間(真ん中)にもう1本のレールが走っています。
by kinkin (2012-02-10 05:34) 

RYUJI

早速のご回答、ありがとうございました。

案外な価格で安心しました。
1桁高く想像しておりました(^^;
こうなると、ますますD51用発売にアンテナを張っていなければいけませんね、売れ切れないように。

第3軌条は一応検索していろいろ読んでみたのですがピンと来なかったのです。
kinkin様の簡潔なご説明でイメージすることが出来ました。
ありがとうございました。
by RYUJI (2012-02-10 08:51) 

RYUJI

kinkin様
又、追加質問させてください。

C62自走用のための珊瑚模型製作自走用改造パーツ及びレールは1.8mのレール付きのセットで11,660円だったとのことですが、本当にこの価格だけですんだのでしょうか?
自走のためには、あるいは他に自分で用意するモノがあったのでしょうか?
(しつこくて、すみません。)

と言いますのも、珊瑚模型製作品は高級品だけあって高価のようですので、この価格は安過ぎのような気がしたものですから。
(ちなみにNケージなどを含め、模型作り及び走行システムに関して未経験です。)

自走用のための珊瑚模型製作自走用改造パーツについて、C62用であれ、あるいはD51用であれ、また、情報が入りましたら、どうぞ、よろしくお願い申しあげます。
by RYUJI (2012-03-02 09:50) 

kinkin

>RYUJIさん
多分このセットでC62は対応できるのでしょうが、D51で使えるのはレールと
第3軌条ぐらいと思いますから、他のパーツは使えないと思いますよ。
完全にC62用にカスタマイズされた形で作られています。
(集電用トロリーとか、それにまつわるパーツが専用で作られています)
一度、お店に問い合わせてはいかがでしょうか。
(サイドメニューのリンクから「珊瑚模型ファンサイト」より確認下さい)
パーツはセットでは無く、個別販売もされています。
by kinkin (2012-03-02 12:14) 

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